大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1003 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意について。

論旨は要するに原判決の事実誤認を非難することに帰着するから適法な上告理由

となり得ない。

弁護人神道寛次の上告趣意について。

傷害罪の犯意としては所論のように傷害の意思あることを必要とするのではなく、

暴行の意思があつて暴行を加え傷害の結果を生じたときには、傷害の意思がない場

合でも傷害罪が成立する。原審は、被告人の判示被害者に対する暴行の意思の点に

ついて十分審理を尽した上で、挙示の各証拠を綜合して、判示傷害致死の事実を認

定したものであるから、原判決には所論のような違法はない。論旨はすべて、傷害

罪の成立には傷害の意思を必要とするという誤つた前提の下に原判決を非難するに

帰着し、そのいずれの点も理由がない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官浜田龍信関与

昭和二五年一一月七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官河村又介は差支えのため署名押印することができない。

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

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